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日本大学芸術学部 トロンボーン演奏会
この日は妙に興奮し、充実した時間を過ごしました。日本大学芸術学部音楽科のトロンボーン演奏会です。日芸のトロンボーン奏者はジャズの奏者として活躍されている人を何人も知っています。私と同じ年かその前後の方に多くいらっしゃいます。今では都響の古賀慎治さんが指導され、新しい日芸の時代が始まっています。音大の学生さんの演奏会はいままで何度と無く誘われては足を運んできました。ですから「大体こんなもの」という定義のようなものが私の中にはあったのでしょうね。でもそれを見事に打ち破ってくれたのがこの日でした。
なんと珍しく3部構成です。1部と2部はいわゆる一般的な演奏会スタイルです。2部では「バンクーバーに思いを馳せて」と題し、当時フィギュアスケート(日本チーム)の活躍した際取り上げられた曲をアレンジして聴かせてくれました。また2部最後には学生さんをバックに古賀慎治さんのソロが聴けました。ギルマンの交響的断章はオルガンバック。これをトロンボーンアンサンブルに書き換えトロンボーンソロを聴かせる等考えられたプログラムです。とても素敵でした。3部はとてもクリエイティブな舞台でした。他学部とのコラボと紹介していますが、大きく弧を描くようにセットされたトロンボーンアンサンブルをバックに、その中央を舞台にして二人のパフォーマーさんが何とも言えない不思議な『舞』を・・・。演出家がきっちりと練り上げて創られた空想のような物語の『語り』を挟みながら『演奏』と『舞』で進められてゆきます。とても不思議な世界がそこにはあり、いつしか自分もその渦中で僅かな時間を楽しんでいるのに気づきました。ゆったりとした『語り』、ふわっとしていて引き込まれてしまう『舞』、そして演奏。これは完全に舞台芸術として作られた素晴らしいものでした。音大の指導者に言われるがままに、いつものように発表会的な意味合いの強い演奏会とは全く異なり、学生達自らがクリエイティブな思考の中できちんと作り上げて来た様が伺えました。これぞ学生。演奏内容もかなり頑張ったレベルだと思いましたし、クリエイティブでありながら下品ではない素敵な演出。プロ奏者も含め、多くの演奏家の方達に観て欲しかったですね。別に『語り』と『舞』が良い、と言っているのではなく、クリエイティブであることを忘れないで欲しいと思うのです。最近、とくに何か変わったことをしようとして、下品になったり、学園祭ののりだったり、笑いを取ろうとしたり。悪いとは言いませんが、幻滅する事が多いです。実はもっと素敵なステージが出来るはずなのですが。
日芸の学生さんと、これを許し、指導された古賀先生に感謝しています。
2011年2月15日火曜日