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加藤直明トロンボーン・リサイタル
この日は一日中雨で少なからず入場者数に影響が出なければ良いなと心配していました。結果的には多くのお客様の来場がありほっとしました。
加藤直明さんにとっては初のソロリサイタルです。東京文化の小ホールは独特な長い残響を伴う素晴らしいホールです。彼にとっては彼の参加している”BUZZ-FIVE”で年に一度このホールで演奏しているので、かっては解っていると思います。温かな拍手のもとに舞台袖から登場です。しかしながら次の瞬間、ピッと空気は張りつめます。ここのホールはコンクリートの打ちっぱなしの冷たい印象の壁が客席の周りを囲んでいます。そしてマルタンのバラードが始まります。この日のプログラムは大変だったと思います。ちょっと欲張り過ぎかな?と思う程のプログラム内容が続きます。伴奏を務められた城綾乃さんのピアノソロも聴く事が出来ました。でも私にとっては2部の最初の曲、レオポルド・モーツァルトのアルトトロンボーン協奏曲がとても印象的でした。この曲の演奏のためにだけに彼はチェンバーオーケーストラを用意していました。5名の弦楽器にオーボエとチェンバロ(シンセサイザー)の皆さんです。独特の長い残響を伴うこのホールでモーツァルトは心地よかったです。彼のアルトトロンボーンが弦楽器と絡み合って、聴いていて心躍るようでした。またジャズのナンバーから「アイ・リメンバー・クリフォード」は彼の所属する”BUZZ-FIVE”の作曲担当のメンバー金澤恵之さんの名アレンジによるもので、とても品があって優れた演奏でした。最後はエワイゼンの「ソナタ」です。聴いている私にとっても彼のスタミナが気にかかっていましたが、素晴らしい演奏でした! 全て吹ききりました。今回の加藤さんのトロンボーン・リサイタルは多くのプロ・トロンボーン奏者にも影響を与える事となったでしょう。
2010年5月24日月曜日