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    <title>My Blog</title>
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    <description>Welcome to my blog: &lt;br/&gt;2008年3月、アメリカ大統領選挙ではＣＨＡＮＧＥを理念に掲げるオバマ候補が大旋風を引き起こしています。変革でも革命でもなく、一人一人が変化することでしか世界は良くならないというメッセージはシンプルだけどとても強い力を持っています。米国からＣＨＡＮＧＥに向けた様々な動きをレポートします。</description>
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      <title>アメリカ太平洋軍による北東アジア安全保障への視点</title>
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      <pubDate>Wed, 7 May 2008 21:14:20 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/5/7_%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E8%BB%8D%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%8C%97%E6%9D%B1%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E3%81%B8%E3%81%AE%E8%A6%96%E7%82%B9_files/DSCF0005_1.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object000_2.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;イントロ&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;気のせいか、ジャパン・ソサエティに行く日は米国大統領選挙に関係がある日が多い。今日も、ジャパン・ソサエティから帰ってきてテレビをつけたら、昨日の民主党の予備選挙の分析をやっている。昨日は、オバマがノースカロライナを制し、ヒラリーがインディアナを何とかものにした。ＣＮＮは相変わらずヒラリーの引き際について議論している。まあ、仕方がない。ヒラリーにはあまり勝ち目がないのだ。このままずるずると引きずっても一発逆転のチャンスはほとんどない。彼女は、スーパーデリゲートの支持にかけているようだけど、なかなか支持を得るだけの説得力に欠けるのだ。これは下手すると、ほんとにぎりぎりまでもつれ込んで、民主党の票が割れ、マケインが11月の選挙を制するかもしれない。まあ、日本にとっては、その方が動きやすいのだけれど。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;アメリカ太平洋軍による北東アジア安全保障への視点&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;前置きはこれくらいにして本題に入ろう。今日は、またまたジャパン・ソサエティのレクチャーに行く。講師は、米国アジア太平洋軍司令官のＴｉｍｏｔｈｙ　Ｊ．　Ｋｅａｔｉｎｇ提督。テーマは、「&lt;a href=&quot;http://www.japansociety.org/event_detail?eid=71d17dca&quot;&gt;アジア太平洋軍による北東アジア安全保障への視点&lt;/a&gt;」。まあ、現役の提督の30分足らずの講演だから一般的な話に終わるだろうとあまり期待しないで行く。でも、それなりに面白かった。以下、幾つか、ポイントを紹介したい。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まずは日米関係について。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米軍は、日米同盟をアジア太平洋地域において最もキーとなる同盟関係として高く評価しており、同時に、憲法上の制約や防衛費の制約もあることは十分理解していることを強調。また、特に、安倍元総理との懇談を引用しつつ、日本が核武装することはあり得ないことを日本のトップ、外交・防衛関係者から聞いていることを強調していた。これは少し唐突な印象。また、インド洋における給油の継続を希望することと、日米の防衛協力にあたり日本側の情報セキュリティ能力の向上を期待する点に少しだけ言及。しかし、普天間移転問題や思いやり予算の問題などには触れなかった。まあ、こういう紛糾する話題にわざわざジャパン・ソサエティで触れる必要はないとの判断だろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;次いで強調していたのは、民主主義国家による多国間の軍事演習や相互訪問が効果的に機能しており、日本もその中で重要な役割を果たしていること。リムパックや、インド、オーストラリア、シンガポール等との共同演習を紹介しつつ、情報の共有やシステムの相互運用性の向上がアジア太平洋地域の安定に寄与することを繰り返し述べていた。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;レクチャーの重点は中国問題。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;提督は、米中間で防衛交流が進展している事例を紹介しつつ、中国の軍事力の拡大自体は脅威ではないが、その拡大の意図が不明確である点に懸念を表明。これに加えて、中国が抱える環境、人口問題、所得格差、エネルギー確保などの問題に触れつつ、これが中国の軍事力拡大との関連で、今後、どのようなリスクとなりうるのかについては注視したいと述べていた。また、ＳＡＣＯについても、米軍だけを排除しようという動きにならない限り、特に懸念は持っていないとのこと（もちろん、注視は続けるが、という留保付きだが。）。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;全体として、中国については、軍事力拡大の意図の不透明さに対して繰り返し懸念を表明すると同時に、可能な限り防衛交流・対話を継続して中国を米軍を軸としたアジア太平洋地域における多国間の協力枠組にエンゲージしていきたいとの希望が強調されていた。これが今の米軍の公式な見解なのだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;残念ながら、北朝鮮問題には言及されず。北の問題は、現時点では外交上のイシューであって、表向きは軍が関わることは避けるということであろうか。面白かったのは、ミャンマーのサイクロン被害に言及して、米軍としては津波被害と同様に早急に支援活動を展開したいのだが、ミャンマー政府の対応がはかばかしくないという点をわざわざ述べていた点。軍事衛星による偵察網を張り巡らせ、諜報機関を各地に展開していても、やはり最終的には現地で軍を運用しないと必要な情報が入手できないのだろう。ミャンマーの被災地に米軍を展開することは、情報収集の絶好の機会なのではないだろうか。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;印象など&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まあ、予想通りの一般的なレクチャーであまり強い印象は持たなかった。ただ、提督が繰り返し強調していた点の一つに、太平洋軍には、植民地支配などの意図は全くなく、アジア太平洋地域の平和と安定のために展開しているのであり、これは同盟国のみならず、アセアン各国やインドにもそのように受け入れられていることだろうということ。特に、アセアン諸国は、中国の台頭リスクをヘッジする点からも米軍を必要としている点を繰り返し述べていた。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米軍の現役提督の口からこういうことを言われると、基地を抱える日本などは、沖縄の海兵隊の犯罪とか米軍基地内の環境汚染や騒音被害などについて嫌みの一つも言いたくなるけれど、まあ、この認識は正しいのでしょう。ただ、この議論は、すぐに「ではそのコストを誰が払うのか」という議論につながるので、若干留保しておいたほうがよいかもしれませんが・・・・。</description>
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      <title>バリア・フリーの山</title>
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      <pubDate>Mon, 5 May 2008 22:04:04 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/5/5_%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%B1%B1_files/DSCN3561_1.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object010_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;ちょっとした言い訳&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;しばらくブログを更新していません。いろいろと書きたいことはあるし、材料はたまっているのですが、なかなかまとまった時間が取れなくて書き始めることが出来ないのです。その間にどんどん時間が経っていて、幾つかの情報は賞味期限が切れ始めようとしているのでいささか焦ります。別に誰かと競争しているわけではないのですが・・・・。たぶん、もう少し肩の力を抜いて、気軽にいろんなことを書けばいいのでしょう。外交戦略とか地政学的リスクとか大上段な話がちょっと続いたので、いささか力みすぎているのかもしれません。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;バリア・フリーの山&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;といことで、今回は、割合に気軽な話です。テレビを見ていたら、ドキュメンタリー・チャンネルで、「バリア・フリーの山」という30分の番組をやっていました。たまたまチャンネルを回していたら始まったので何気なく見始めたらとても面白いのでそのまま見てしまいました。今日はこの話の紹介です。ちなみに、「バリア・フリーの山」というのは意訳で、原題は、「Mountains without barrier」です。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;冒頭、3人の男性が山を登っていく場面からドキュメンタリーは始まります。普通に山登りをしていると思われるこの男性達、実は一人は両足がなく、残りの二人は全盲です。この3人が、これから挑もうとしているのが、おそらく100メートル以上は確実にありそうな絶壁のクライミング。いったいどのように？というところで、番組は、米国のＮＰＯ「&lt;a href=&quot;http://nobarriersusa.org/mwb.html&quot;&gt;Ｎｏ　Ｂａｒｒｉｅｒｓ　ＵＳＡ&lt;/a&gt;」の活動紹介に入ります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;Ｎｏ　Ｂａｒｒｉｅｒｓ　ＵＳＡは、障害者がアウトドア活動を自由に行い、またバリア・フリーな生活を行うための様々なテクノロジーを開発し、これを障害者に提供するという事業を行っています。そのテクノロジーがとてもユニークです。幾つか紹介しましょう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まずは、義足。通常の義足は、ただ足に取り付けるだけですので、なかなか自由に歩き回ることは出来ません。この理由は、人間の膝にあたる部分がうまく機能せず、体重の移動や衝撃の緩和を行えないからです。そこで、義足にコンピュータ制御の膝を組み込んだ製品が開発されました。コンピュータは、人が歩き始めると、自動的にその動きに最適なクッションを選択し、人が同じスピードで歩き続ける限り、このクッション機能を維持します。この結果、義足でも驚くほど快適な移動が可能になります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ＧＰＳを活用した、目が見えない人用のナビゲーションシステムも非常にユニークです。これは、目が見えない人が街中を自由に歩き回れるように、その人が住む街の移動のために必要なきめ細かい情報を入れたナビゲーションシステムです。例えば、どこに段差があるかとか、どこに歩行の障害になるものあるかというような、目が見える人には必要ありませんが、目の見えない人にとってはとても役に立つ情報です。これにより、目が見えない人が街中を移動するための利便性が飛躍的に高まります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;これ以外にも、両足がない人が指の動きだけで操作できるスクーターとか、両足がない人がロック・クライミングできるような特別の義足とか、両手がない人がロック・クライミングできるような特別なワイヤとか（どんな風に機能するかはご想像に任せます）、あるいは、脊椎損傷により首から上だけしか動けない人が首の動きだけで操作できるコンピューターゲームとか・・・。本当に、様々な製品が開発されています。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;番組の最後、冒頭に登場した3人の男達が、絶壁を登り切り、頂上でお互いの健闘をたたえ合います。そして、一人が次のように語ります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;「人間に出来ないことなどはない。人間の精神は無限の可能性を持っている。」&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ささやかな教訓&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;いい話ですね。ここで使われているテクノロジーは、ハイテクではありません。私は技術者ではないので詳しいことはわかりませんが、番組によれば、これらのテクノロジーは、現代社会では日常的に使われている技術だそうです。では、米国ではなぜこれが可能なのでしょう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;それは、障害者がバリアフリーの生活を送るために、あるいはさらに進んでアウトドアを楽しむために何が出来るか、を考え、こんなものがあればいいというアイディアが生まれたときに、これを形にするシステムが出来ていると言うことだと思います。このためには、技術者とプロデューサーが、ＮＰＯを通じて協働できる環境が必要です。また、そのアイディアに資金を提供する財団または企業の存在も重要でしょう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;たぶん、人の生活に余裕があること、人が個人として生きていて、組織に拘束されて生きているわけではない、という点も重要なポイントかもしれません。人間、仕事に追われている限り、良いアイディアなど出てきません。まして、そのアイディアを形にし、社会的に実現していこうという意欲やエネルギーも湧いてきません。そうそう、こういうイノバティブな発想を規制しない自由で寛容的なシステムも必要です。日本だと、すぐに製品の認可とか業界への参入許可なんかで規制がかかってきて門前払いを喰らいますからね。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;そして、何よりも、こんな形でイノベーションを通じて社会をよりよい方向に変えていこうという価値観が共有されている必要があります。そのためには、メディアの役割が重要です。例えば、今回、Ｎｏ　Ｂａｒｒｉｅｒｓ　ＵＳＡの活動を紹介するきっかけとなったのはケーブルテレビで配信されている&lt;a href=&quot;http://www.documentarychannel.com/main/index_new.php&quot;&gt;ドキュメンタリー・チャンネル&lt;/a&gt;をたまたま見たからですが、こういう良質な番組を制作し、配信するシステムが確立され、普通の人が日常的にこういう事例に触れているということが、社会をよりよい方向に変えていこう、そのために自分の持っているものを提供しようという価値観の共有にとても役に立っていると思います。これが可能になるためには、ケーブル・テレビに対する地域的な規制を解除し、また、良質なドキュメンタリーの制作を奨励するための公的支援システムや人材育成システムが必要でしょう。メディアの社会的な役割は本当に重要だと思います。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;こんな風に想像をふくらませていくと、バリアフリーの製品開発だけからも、日本が目指さなければならない方向性が見えてきますね。とりとめのない話になってしまいましたが、ちょっといい話だと思ったので紹介しました。</description>
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      <title>東アジアの多国間主義</title>
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      <pubDate>Tue, 22 Apr 2008 22:15:59 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/22_%E6%9D%B1%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%A4%9A%E5%9B%BD%E9%96%93%E4%B8%BB%E7%BE%A9_files/DSCF0014_1.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object008_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;前置き、というか余談&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;先ほどジャパン・ソサエティから帰宅して簡単な夕食を終え、ブログを書き始めた。テレビでは、ヒラリー・クリントンがペンシルバニアの予備選挙の勝利宣言を行っている。会場は盛り上がっているけれど、これを放映しているＢＢＣアメリカはとてもシニカルだ。ヒラリー・クリントンは選挙には勝利した。勝利は勝利だ。でも得票率は54パーセント対46パーセントとわずか8パーセント差。大勝とは言えないし、これでは民主党内で最終的に決定権を握るスーパー・デリゲートを説得することは出来ない。そもそも、彼女はすでに選挙資金が尽きかけていて、借金をして戦っている。ヒラリー・クリントンは今夜は勝利に酔っているだろうが、明日の朝目覚めたら、どうやってこれからの戦いの資金を調達しなければならないかという現実に直面して愕然とするだろう。。。。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;やれやれ。これはひどい。正直言って、米国のメディア（と言っても今見ているのはＢＢＣだけど）は組織的にヒラリー・クリントンをいじめているとしか思えない。昨日も、ＣＮＮでラリー・キングがヒラリー・クリントンを招いてインタビューしていたけど、発言の節々に悪意を感じた。なんだか、「あんた、いつまで戦い続けるつもり？このままだと民主党のままでマケインにまた政権取られちゃうよ。さっさとあきらめてオバマに一本化した方が絶対潔いと思うけど？」という感じがありありなんだよね。まあ、米国のメディアは、フォックスを除けばおおむねリベラルだから、せっかく民主党が勝てそうな選挙をみすみす逃しそうな事態は見てられないんだろう。でも、エルトン・ジョンじゃないけど、そこにはある種の女性蔑視の空気もなきにしもあらずという気はする。僕自身、ヒラリー・クリントンの政策は結構説得力があると思うときもあるけど、演説聞いているとやっぱりこいつには投票したくない（もちろん、投票権なんてないけど）と思ってしまう。彼女の不幸は、ある種の人間にとても理不尽な反感を抱かせてしまうところにある。それは、理不尽で感情的なものかもしれないけれど、政治家という仕事にとっては致命的な欠陥だ。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;東アジアの繁栄と地政学的リスク&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;前置きというか、ごたくはこれぐらいにして本題に入ろう。今日は、ニューヨークのジャパン・ソサエティで開催されたパネル・ディスカッション「&lt;a href=&quot;http://www.japansociety.org/event_detail?eid=2260e266&quot;&gt;東アジアの多国間主義：地域の安定を展望する&lt;/a&gt;」に行ってきた。パネリストは、日本・韓国専門家のケント・カルダー　ジョンズ・ホプキンス大学ライシャワーセンター所長と、「歴史の終焉」で話題を呼んだフランシス・フクヤマ　ジョンズ・ホプキンス大学ポール．Ｈ．ニッツ国際高等研究所教授。コーディネーターは、フォーリン・アフェアーズのマネージング・エディターのギデオン・ローズ氏。この企画は、パネルと&lt;a href=&quot;http://www.amazon.com/East-Asian-Multilateralism-Constructive-Capitalism/dp/0801888484/ref=sr_1_1?ie=UTF8&amp;s=books&amp;qid=1208918495&amp;sr=1-1&quot;&gt;同じタイトルの本&lt;/a&gt;の出版記念も兼ねている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;簡単に議論を紹介しておこう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;東アジア地域は、国際社会において、人口、富、経済の大きな割合が集中しつつある重要な地域だが、同時に、様々な地政学的リスクを抱えている。冷戦の残滓である南北朝鮮の対立と台湾海峡問題。ナショナリズムに基づく中国、韓国、日本の間の対立。北朝鮮の核開発問題。中国の環境破壊や貧富の差の拡大。なによりも、急速な経済発展に伴う中国の軍事拡張はその経済的プレゼンスの増大と共に重大な脅威となりつつある。中国の台頭は、東アジアを巡る国際システムが移行期に入ったことを意味する。この移行期を安定的に通過することが出来れば、東アジア及び国際社会は新たな繁栄の時代を迎えることが出来るだろう。そのためには、以上の地政学的リスクを国際社会が適切にマネージする必要がある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;他方、東アジアを巡る国際システムは、ダラス国務長官主導によるサンフランシスコ講和条約の体制をそのまま引きずっている。すなわち、米国と、東アジアにおける主要な民主的パートナーである日本、豪州等との二国間同盟に基づくハブ・アンド・スポークの安定である。もちろん、アクターは増えた。韓国、台湾、フィリピンと米国は軍事同盟を結んでおり、ハブ・アンド・スポークの数は増したし、日米同盟は、冷戦後の国際システムの変動の中で、強化され、東アジアの安定のための国際公共財として新たな役割を与えられた。しかし、ハブ・アンド・スポークのネットワークによる安定という基本的なシステムは変わっていない。何よりも、サンフランシスコ講和条約締結時にダラス国務長官が憂慮した日本の特殊な地位は解消されていない。日本は、侵略戦争の経験により、アジアにおいて異質なのではないか。そのような特殊性を持った日本は、米国にとって真の東アジア地域における信頼できるパートナーとしての役割を果たすことが出来るのか。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;東アジアにおける多国間秩序の形成に向けて&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;これに対するパネリストの回答が、ハブ・アンド・スポークからアジアにおける多国間主義への移行である。ＥＵほどに制度化されていなくてもよいけど、東アジアに何らかの多国間の制度的枠組を作り、ここに中国をエンゲージすることによって東アジアの安定的発展を実現しようというのが基本的な発想だ。もちろん、システムの移行期にはリスクが伴う。このリスクをコントロールするために、引き続き日米同盟を地域の安定のために活用し、必要に応じて強化しよう。但し、米国は、東アジアの多国間枠組を形成していくためにより積極的な役割を果たすべきであり、従来の二国間関係中心主義から地域秩序構築へと発想を転換すべきだ。今や、日米、台米経済関係よりも、日中、台中経済関係の方がより緊密なのだ。アジア太平洋国家としての米国の位置を再定義しないと、米国は東アジアの発展に取り残される恐れがある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;すでに、東アジアには多国間主義に基づく制度化が進展している。従来のＡＰＥＣやＡＲＦに加えて、チェンマイ・イニシャチブに基づくアジア通貨バスケットは金額がまだ少ないが動き始めているし、北朝鮮の核危機を軸に作られた六者協議は今後東アジアの安全保障枠組として発展する可能性を秘めている。もちろん、ＡＳＥＡＮ＋３から東アジア・サミット、東アジア共同体への動きも着実に進展している。さらに、近年は、環境問題を巡る多国間協力の枠組や、エネルギーの備蓄に関する多国間協力の枠組も検討されている。これに、石油等のシーレーンの安全を確保する海洋安全保障のための多国間協力を加えても良いだろう。これらの枠組の制度化をさらに進め、これらを多層的に積み重ねていくことで東アジアの地域秩序を安定化させていくことは可能ではないか。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;課題と日本の役割&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;では、こうした動きに対して日本にはどんな役割が期待されているのだろうか。まず、地政学的リスクを最小限にするために、日本は日米同盟の責任あるパートナーとしての役割を果たす必要があるだろう。このためには、憲法第9条の集団的安全保障を巡る議論に決着をつけ、自衛隊の運用力をより高める必要があるだろう。また、日本は積極的に東アジアの一員としての役割を果たしていく必要がある。そのためには、中国、韓国等との間に懸案となっている歴史の問題を清算する必要があるし、また国内におけるナショナリズムの高まりをコントロールする必要があるだろう。その上で、日本は、東アジア共同体の形成に向けて主導的な役割を果たすと共に、米国と東アジアを結ぶ仲介役の役割を果たすことが期待される。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;他方、この過程には多くのリスクも存在しうる。北朝鮮の核開発問題は、放置すると東アジア地域における核軍拡競争につながる懸念がある。また、金正日後の権力移行期における体制危機による混乱をマネージするための国際的な協力枠組を検討しておく必要もあるだろう。もちろん、中国の軍事力の拡大も不安定要因だ。中国の軍事力の透明性を高めるための働きかけを強化すると共に、中国との軍事交流を進めて信頼関係を醸成しなければならない。エネルギー資源や食料問題も重要な課題だ。中国の旺盛な食料・エネルギー需要がナショナリズムと結びついて過激な資源獲得競争に陥らないよう、食料・エネルギーの市場を通じた安定的確保に向けた国際協力枠組を検討する必要があるだろう。最後に、東アジアにおける多国間枠組は、これが米国を排除した閉鎖的なものとなったり、ＷＴＯやＮＰＴなどの現行の国際システムとの整合性を欠くものであってはならない。そうならないように十分に留意する必要がある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ささやかなコメント&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;このブログを書きながら、以前に紹介した田中論文とほとんど同じ内容だな、と思いました。おそらく、アジア太平洋地域の知的サークルにおいては、具体的に目指す制度や方法論に多少の差はあれ、ほぼこのような多国間枠組の必要性については意見の一致を見ているようです。米中関係についても、ブッシュ政権の第一期に目指されたような米中戦略的パートナーシップに対する幻想はなくなり、より中国を客観的に捉えてリスクをマネージしつつ、中国をいかに国際社会にエンゲージしていくか、その際に日米同盟を如何に活用するか、と言う点で認識は共有されているように感じました。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ただ、これはあくまでも知的サークル内での認識の共有です。各国の政策決定者や議会関係者がこの認識を共有している訳では決してありませんし、まして、国民は多様な考えを持っています。現在の原油価格や食料価格の高騰のように、市場も完全にコントロールできるわけではありません。北朝鮮問題やテロの問題もあります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;だから、東アジアにおける多国間枠組を構築していくために必要なことは、さらに具体的な制度設計に向けた議論を積み重ねると共に、より多くの人たちが認識を共有するためのパブリック・アウトリーチに向けた努力が必要不可欠だと思います。同時に、日本、米国、アジアの多国間のセカンド・トラックによる対話やメディアを交えた対話もより進めていく必要があるでしょう。米国内では大学、研究機関のみならず、財団・シンクタンクやメディアが様々な努力を行っています。日本でも、米国の責任あるパートナーとして、同様の努力をさらに進める必要があると思います。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;そのためには、厳しい財政事情は理解できますが、大学や研究機関への資金を増やすと共に、日本の財団・シンクタンクの活動をさらに強化するための寄付金税制の見直しや公益法人制度の見直しを進める必要があるでしょう。日本に対する国際社会の期待は、日本人が考えている以上に高まっているのです。</description>
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      <title>マッカーサー財団の平和・安全保障問題プログラム</title>
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      <pubDate>Tue, 15 Apr 2008 22:18:39 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/15_%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E3%81%AE%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%83%BB%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0_files/DSCN4936_1.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object009_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;マッカーサー財団の平和・安全保障問題プログラム&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;シカゴに行く機会があったので、&lt;a href=&quot;http://www.macfound.org/site/c.lkLXJ8MQKrH/b.3599935/&quot;&gt;マッカーサー財団&lt;/a&gt;平和・安全保障問題プログラム担当部長のエイミー・ゴードンさんに話を聞くことにした。マッカーサー財団は、米国有数の大規模な助成財団の一つ。とにかく一件あたりの助成額が大きくて、1〜2億円規模のグラントを平気で出す。どうやってマネージしているんだろうという関心もあったし、何よりも米国を代表する財団のシニアなプログラム・オフィサーが、安全保障問題についてどのように考えているかは機会があれば是非一度聞いてみたいと思っていた。アポイントをお願いすると、割合に気軽に応じてくれた。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マッカーサー財団は、大きく、国際プログラム、国内プログラム、一般プログラム、マッカーサー・フェローシップの４つのプログラムを持っている。国際プログラムは、平和・安全保障問題や持続可能な開発などがテーマ。国内プログラムは、コミュニティ・ディベロップメントとかメディア、教育などの国内問題を扱う。一般プログラムは、知的所有権やシカゴの文化芸術支援など。マッカーサー・フェローシップは、以前にもこのブログで紹介したことがあるビル・ストリクランドのような「天才」に与えられるとてもゴージャスなフェローシップだ。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;平和・安全保障問題プログラムは、この中の国際プログラムの中にある。現在のフォーカスは、科学技術、安全保障政策の二つ。科学や技術の発展が安全保障にもたらす影響を一つのフォーカスにしているところがこのプログラムの特徴だと言えるだろう。ちなみに、エイミー・ゴードンさんは、以前に国務省で核不拡散問題を担当していた経歴があるとのこと。国務省から財団へと言う、人材の移動の自由さがうらやましい。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;安全保障環境の変化と新たなフォーカス・エリア&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ということで、エイミー・ゴードンさんのお話を聞く。短時間だが、結構まじめに付き合ってくれる。マッカーサー財団では、現在、平和・安全保障問題プログラムの大幅な見直しを行っていて、数ヶ月の内に新しいガイドラインに変える予定とのこと。このために結構組織的に有識者に対するヒアリングを行っているようである。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;プログラム見直しの背景には、米国を巡る安全保障環境が大きな変容を遂げつつあるという認識がある。具体的には、中国・インドなどの新興国家の台頭、気候変動やエネルギー資源の枯渇・食料価格の高騰など従来の伝統的な安全保障の枠組では捉えきれない新たな脅威の登場、グローバルなテロ・ネットワークや北朝鮮・イランの核問題と言った脅威の拡散などである。このあたりの認識は、以前に紹介した田中均論文にも共有されている問題関心だと言えるだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その上で、マッカーサー財団として考えていることについての話を伺ったのだが、私が日本人と言うこともあり、どうしても話題はアジア太平洋地域に行ってしまう。アジア太平洋地域における中国とインドの台頭は、繁栄のチャンスであると同時にリスクでもある。この移行期をマネージするために、米国は従来型のハブ＆スポークによる二国間安全保障枠組から、多国間の安全保障枠組を検討する必要があるだろう。その際、一国のみの国益や、パワーバランスによる平和の確保という発想から抜け出す必要がある。世界はグローバリゼーションにより相互依存の度合いを増しており、従来型の発想を根本的に変える必要がある・・・・。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;では、どのようなソリューションがあり得るのか、というと、それは財団のプログラム・オフィサーが出すものではなく、助成金を受け取る研究者や研究機関が出すものだと言う回答。全くその通りだと思う。助成財団のプログラム・オフィサーの役割は、時代の変化を敏感に察知して新たな問題設定を行う点にあり、その問題設定に応じて新たな提案を行うことの出来る人や機関に資金を提供すればよいのだ。プレイヤーはあくまでも資金を受け取ってプロジェクトを行うグランティーである。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;新たな知的コミュニティの発掘と次世代の育成&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その際に必要なものとして、エイミー・ゴードンさんが力説していたのは、新たな知的コミュニティの発掘と次世代の育成の2点である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;助成財団の活動というのは、気をつけないとすぐに申請してくる機関や個人のコミュニティが出来てしまい、マンネリ化する。財団側も、ついつい気心が知れた相手とのつきあいに慣れてしまって新たなプロジェクトの開発を怠ってしまう。簡単なように見えるけど、助成事業のガイドラインの変更には膨大な知的作業と事務作業が必要になる。だからついつい今までのガイドラインをそのまま使って、おなじみのメンバーに助成してしまいたい誘惑にかられる。でも、環境は刻々と変化しているのだ。だから、プログラム・オフィサーは、常に国際環境の変化を見据え、その時々の新たな課題を設定して、この解決を担うになる機関や個人を発掘していく努力が求められる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;次世代の育成も重要なポイントである。助成事業というのは、結構リスクがある。巨額のお金を出したのにたいした成果が出ないプロジェクトというのは確実に存在する。特に、野心的な問題設定を行うと現実がついてこないことは多々ある。だから、プログラム・オフィサーはついついエスタブリッシュされた人とのつきあいを優先してしまう。その方が圧倒的にリスクが少ないからだ。でも、これを続けていると、人材は枯渇していく。だから、意識して若い世代を育てていく必要がある。若い世代を育てることは、同時に彼らの新しい視点に支援することでもあるから、次世代の育成と新たな知的コミュニティの発掘は実は相互に深く関わっているのだ。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;それにしても、総額で数十億円単位のプログラムをエイミー・ゴードンさんともう一人のプログラム・オフィサーだけで運営しているというフットワークの軽さや、常に新たな国際環境に応じてフォーカスを変えていくことの出来る柔軟性など、本当に米国の財団には学ぶべき点が多いと思う。やはりグラント・メイキングの歴史が違うのを実感したひとときだった。</description>
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      <title>Standard Operating Procedure</title>
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      <pubDate>Thu, 10 Apr 2008 09:26:29 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/10_Standard_Operating_Procedure_files/DSCF0001_2_1.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object007_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;Ｓｔａｎｄａｒｄ　Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ　Ｐｒｏｃｅｄｕｒｅ？&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ニューヨーク大学グローバル問題研究センターが主催するパブリック・プログラムに行く。フォーリン・アフェアーズ編集長のＪａｍｅｓ　Ｆ．　Ｈｏｇｅが、毎回、話題の本の著者を招いて著書について議論するというプログラムで、&lt;a href=&quot;http://www.scps.nyu.edu/areas-of-study/global-affairs/news-events/public-events/in-print/&quot;&gt;Ｉｎ　Ｐｒｉｎｔ&lt;/a&gt;というシリーズである。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;今回は、4月に&lt;a href=&quot;http://www.amazon.com/Standard-Operating-Procedure-Philip-Gourevitch/dp/1594201323&quot;&gt;Ｓｔａｎｄａｒｄ　Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ　Ｐｒｏｃｅｄｕｒｅ&lt;/a&gt;を刊行するＰｈｉｌｉｐ　Ｇｏｕｒｅｖｉｔｃｈ氏がゲスト。タイトルは、訳すとすると「通常執行手続き」とでもなるのだろうか。一般的に、刑務所や収用所内で、刑務官が法に基づいて執行する手続きを指すようだ。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;内容は、イラク戦争で、テロリストを拘束・尋問するために設立されたアブ・グレイブ収容所においてなされた数々の非人道的な拷問の実態を、収容所に勤務していた米国人や収容所内の囚人に対する膨大なインタビューを通じて明らかにしたもの。この本を通じて、著書は、アブ・グレイブ収容所というシステムが、国際法に違反するのみならず、人道的にもまた米国の法システムに照らしても誤ったものであるかを明らかにすると共に、であるにもかかわらずなぜブッシュ政権はいまだにアブ・グレイブもグアンタナモも維持し続けることが出来るのかを解明していく。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;本は入手できなかったので、とりあえずディスカッションの内容を紹介しておこう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;アブ・グレイブ収容所の実態を明らかにした写真&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;グルヴィッチ氏は、まずアブ・グレイブ収容所の実態が明らかになる契機となった写真の話から始める。ＣＮＮ等で何度も放映されたのでご覧になった方も多いだろうが、シェパードに襲われる囚人や、裸で女性米兵の前に立たされる囚人、後ろ手に縛られ頭を袋で覆われて立たされている囚人、布をかぶせられた頭に水を流し続けられて呼吸が出来なくなっている囚人などの写真である。これらの写真がインターネット上で大量に出回ったことでアブ・グレイブ収容所における拷問の実態が明らかになり、国際的な問題となった。その意味で、これらの写真は収容所問題を明らかにする上で重要な役割を果たしたと言えるだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;しかし、とグルヴィッチ氏は続ける。これらの写真を撮った兵士達は、拷問の実態を告発するためにこうした写真を撮り、インターネットに配信したわけではない。兵士達は、まるで観光旅行で珍しい風景や異国の珍しい習俗のスナップショットを撮影するのと同じ感覚で拷問場面を撮影し、これをお互いに交換するためにインターネット上に配信したのだ。その意味で、兵士達は決して拷問に対して罪の意識を感じていたわけではない。ごくごく日常的にな仲間の間で楽しみを共有するぐらいの軽い気持ちで写真を撮影したに過ぎない。それは、写真に写っている兵士達がリラックスし、時には笑顔さえ浮かべていることからも明らかである。米兵のモラルの低下はここまで来ている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米国政府の対応&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その上で、グルヴィッチ氏は、アブ・グレイブ収容所の拷問の実態が明らかになった後の米国政府の対応を検証する。拷問は、国際法上、もちろん認められていない違法行為であり、ジュネーブ条約に違反する。通常、拷問の実態が明らかになれば、政府は拷問の事実を隠そうとするか、あるいは仮に拷問の事実を認めざるを得なかったとしても一部の人間のみの個人的な犯罪だとして組織的な関与を認めないだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;しかし、グルヴィッチ氏の調査によれば、米国政府は全く異なる対応をした。まず、アブ・グレイブ収容所については、ジュネーブ条約の対象外の施設であるため、ジュネーブ条約で規定する捕虜の取り扱いを遵守する必要はないとした。理由は、対イラク戦争は、通常の国家間の戦争ではなくテロリストとの戦いであり、彼らテロリストは兵士ではないからジュネーブ条約の対象外であるというロジックである。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;さらに米国政府は、拷問行為の「非犯罪化」を行う。「拷問」とは何か。実は、これについての明確な法律上の定義はない。この点を逆手に取り、米国政府は、アブ・グレイブ収容所においてなされたことが、本当に「拷問」であったかどうかという論点を法廷に持ち込み、手続き論を展開していく。すなわち、「拷問」とはどの程度の身体的苦痛が与えられれば「拷問」なのか。「拷問」を行う者にこれを行う意図がなかったのであれば、「拷問」行為は成立しないのではないか。「拷問」が、収容所内の「通常執行手続き」の枠内であれば、これは違法ではないのではないか・・・。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;こうした法律上の論点を細かく検証するために、米国政府は、医師や弁護士などの専門家を大量に動員し、さらに多数の兵士を証人喚問して膨大な証拠書類を取りまとめていく。こうした作業を通じて、徐々にアブ・グレイブ収容所における拷問を巡る議論の焦点が曖昧化され、不毛な法律議論の中でその本質を失っていく。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;例えば、「水責め」拷問について、誰が袋をかぶせ、誰が後ろ手に縛り、誰がシャワーの扉を開け、誰がシャワーのスイッチをひねり、誰が囚人を水のところに連れて行き、どれぐらいの時間水を出し続けたか・・・と言う証言を延々集めていくと、もちろん過去のことだから証言者の記憶は曖昧になっており、複数の対立する証言が現れる。そうすると、その事実は信頼性に欠くと言うことで証拠から外される。仮に証拠として残ったとしても、複数の人間が関与し、明確な指示がなかったのだから、組織の指示による拷問ではなく、あくまでも通常の執行手続きをそれぞれが実施したに過ぎない・・・・。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;こうしてブッシュ政権は、アブ・グレイブ収容所の拷問を「非犯罪化」する。そして、さらにこれを大規模に推進するために、グアンタナモ収容所を設立する。グアンタナモ収容所は米国と国交のないキューバに置かれているためにさらにその法的な地位が曖昧であり、米国政府が国際法から外れた行為を行う上でとても便利な空間となる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;9．11後の世界とジャーナリズムの役割&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;9．11は米国社会のみならず、世界全体を変容させたとよく言われる。確かにその通りだと思う。9．11により、米国政府は、先制攻撃を正当化し、アブ・グレイブのような明白なジュネーブ協定違反の制度を堂々と設置し、さらに米国内においては捜査令状なしの盗聴を合法化した。すべて、自由と民主主義をテロの脅威から守るという名目でなされたこれらの措置は、結果的に国際社会が培ってきたルールを無効化し、米国における個人の権利が侵害されることになった。米国政府の力は、きわめて強大になり、監視のネットワークは個人の隅々にまで及ぶようになった。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;果たして、これは、ブッシュ政権に特有の一時的な現象にすぎないのだろうか。確かにチェイニー副大統領やラムズフェルド元国防長官などのネオコンが政権に入ったことにより一時的に米国の政策が極端な方向に走ったかもしれないが、政権が変われば、また元に戻るだろうという楽観的な見方もあり得る。しかし、権力は、一度獲得した権限をそう簡単に手放しはしない。盗聴や監視が日常化する中で、人は徐々にそれに慣れ親しんでしまい、権利を喪失していく。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;では、このような事態に対して、ジャーナリストは何をすべきか。グルヴィッチ氏は、ジャーナリストの役割は何よりも事実を集めてこれを人に伝えることだと言う。ジャーナリストは非力だ。政治的な権力を持っているわけでもないし、影響力のある巨大メディアは資本の論理に制約される。そうした中で、ジャーナリストが出来ることは、ただ、取材を重ね、様々な事実を積み重ねていく中で見えてくる真実を人々に対して提示することだけだ。グルヴィッチ氏は、実際、アブ・グレイブ収容所まで取材に出かけている。彼が費やした膨大な労力とエネルギーを考えるとただただ敬服するしかない。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;そして、彼の話を聞きながら、私は米国の民主主義を支える個人と制度の力強さを改めて実感させられる。「靖国」映画を議員がよってたかって批判し、「自主規制」の名の下に上映が取りやめられる国とは民主主義の深さが違うのだ。グルヴィッチ氏の取材が可能になったのは、もちろん取材費を出す出版社があったからである。現政権の犯罪を告発するという本が刊行され、しかもそれが大学のパブリック・プログラムで議論される。プログラムの主催者は、米国の外交政策に強い影響力を持つフォーリン・アフェアーズの編集長だ。こうした個人の力と、これを支える制度や組織があって初めて民主主義は可能になる。米国のダイナミズムの秘密はこうした広範にわたる民主主義を支える装置にあるのだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;日本ではＫＹ（空気が読めない）という言葉が日常的に使われているらしいが、むしろ今の日本に必要なことは、個人の権利と民主主義のために、積極的に空気を読まないと言う努力なのではないだろうか。&lt;br/&gt;</description>
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      <title>転換期の日本とアジア：田中均論文を読む</title>
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      <pubDate>Fri, 4 Apr 2008 13:46:32 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/4_%E8%BB%A2%E6%8F%9B%E6%9C%9F%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A8%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%EF%BC%9A%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%9D%87%E8%AB%96%E6%96%87%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%80_files/DSCN6211.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object001_2.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;「転換期における日本とアジア：東アジアに関する考察2006−2007」&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;外交官出身の論客は多い。思いつくままにあげても、岡崎久彦さんから始まって、岡本行夫さん、小倉和夫さん、河東哲夫さん・・・と積極的に論考を発表しているし、もちろん、外務省休職中の佐藤優さんもこの中に加えることが出来るだろう。以前、川島裕元事務次官が外務省を退官される際に、「外交にはある種の歴史観が必要である。自分は数十年間の外務省勤務を通じて自身の歴史観を実践することが出来た。その意味で、外務省に勤務できたことを感謝している。」という趣旨のコメントをされていたのを印象的に覚えているが、やはり外交という職業は、その時々の国際情勢と、より大局的な歴史のうねりが交錯するところで仕事をしなければならないから、ある種の歴史観を必要とし、そのために必然的によき外交官は文筆活動に向かうのではないだろうか。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その中でも、ぜひ話を聞いてみたい人の一人に、元外務審議官で現在日本国際交流センターのシニア・フェローの田中均さんがいる。北朝鮮側のミスターＸ（いまだに彼に関する情報は一切明かされていない！）と秘密裏に交渉し、ついに小泉総理の電撃的な北朝鮮訪問を実現させた外交官である。その田中均さんが、2006年から2007年にかけて主に東アジアを中心とした国際情勢について分析した論考が「&lt;a href=&quot;http://www.jcie.or.jp/japan/pub/publst/1423.htm&quot;&gt;Japan and Asia in Transition: East Asia Insights 2006-2007&lt;/a&gt;」としてまとめられたのを読む機会があった。今後の日米関係を考える上でも示唆に富む指摘がいろいろとあるのでポイントのみ紹介しておきたい。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;東アジアの現状分析&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;今後の東アジアにおける国際関係を考える上での最大のポイントは、中国とインドの二大国の台頭である。両国の台頭は、東アジアの国際関係のみならず、国際社会全体にとっても大きな影響を持つだろう。経済大国として、また政治大国として今後国際社会で大きな影響力を持つであろう両国をいかに国際社会に受け入れていくかは大きな問題である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;特に、中国については、インドのように民主主義の伝統と非同盟諸国の盟主として国際社会に影響力を持った経験がなく、中国共産党による一党独裁のもとで、急速な経済発展を遂げながら、同時に軍事力の拡大を行っている。内部的には、新彊・ウィグル、チベット、内蒙古などの民族問題、貧富の差の拡大や共産党の腐敗による社会不安、急速な開発による環境破壊、急進的なナショナリズムの問題等を抱えている。台湾問題も無視できない。日本にとっては、隣国として脅威であると共に、経済的にはチャンスでもある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;また、北朝鮮の核開発問題も無視できない。六者協議は現時点でも北朝鮮が完全な情報の提供を行わないために中断しており、確実に北朝鮮は核弾頭開発のためのプルトニウムを蓄積しつつある。北朝鮮の核問題は、東アジア地域情勢を不安定化し、核開発を含む軍拡レースをエスカレートさせるのみならず、北朝鮮が経済的な理由から核兵器を他の国家やテロリスト・グループに売る可能性がある。これは核不拡散体制に深刻なダメージを与えると共に、テロとの戦いに決定的な影響を及ぼしうる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;最後に、アセアンについては、アセアンを軸とし、ＡＳＥＡＮ＋３による東アジア共同体の構築に向けた動きが本格化している。アセアン自身も、アセアン共同体の構築に向けてアクション・プランを策定し、安全保障、政治、経済、社会、文化の各分野において機能的な連携を強化しつつある。他方、アセアン共同体への道のりは遠く、また域内の経済・社会格差は未だ大きく、これを解消しない限り、アセアン共同体形成への動きに対する草の根レベルでの反発はいつでも起こりうるだろう。この意味で、アセアンは東アジア共同体形成における中核的な役割を担うことが期待されているが、同時にアセアン共同体の形成自身にも内部的な問題を抱えている不安定な存在でもある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;日本の課題&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;このような中で、日本は失われた10年の間に経済的な停滞を経験し、大量の若年層失業者を生み出した。これは急速な少子高齢化と相まって、日本の経済力を弱めている。さらに、近年の行財政改革の影響で、ＯＤＡは2008年度についに世界第5位の座に転落し、国際社会の中での地位を低下させている。こうした状況の中、中国、インドの台頭にどのように日本は向かうべきなのだろうか。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;田中論文の回答は明快である。東アジアにおける中印の台頭を脅威ではなく機会として捉え、東アジア共同体形成にグローバル・デモクラティック・パワーとして積極的に貢献し、平和で安定的な東アジア共同体を形成することで経済を再活性化し、同時に国際社会における地位を向上しようと説く。そのためのツールが、ＯＤＡに代表されるソフトパワーと外交力であり、また、戦後60年にわたり培ってきた民主主義の経験と、福祉国家としての実績である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;政策提言&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;こうした基本認識をふまえ、田中論文は、具体的な政策提言を行う。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まずＯＤＡについては、行財政改革の中ではあるが、日本の外交の基本的なツールとして予算額の増加を主張する。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;自衛隊については、国連の平和構築活動や米軍との共同行動が可能になるよう、憲法第9条の解釈を改め、日本も集団的安全保障を行使する権利を有するとしようと主張する。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;対米関係については、日米同盟が東アジア共同体形成過程において平和と繁栄を維持するための基本的な抑止力の役割を果たしていると言う現実をふまえ、さらに対話と協力を強化すべしと主張する。特に、日本の役割として、米国が、伝統的なハブ・アンド・スポークの考えに立つ二国間安全保障を中心とした考え方から、より東アジア地域形成に積極的に関わるように働きかけることが重要であると説く。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;対中関係については、中国が抱える様々な問題（環境破壊、所得格差、少子高齢化の進展と福祉の崩壊、経済バブル、急速な軍事力拡大、台湾環境問題、チベット・新彊ウィグルなどの少数民族問題等々）をふまえ、不確定要素に備えつつも、中国を東アジアや国際社会の多国間枠組に組み込んでいく努力が必要であるとする。また、中国をこのように国際社会に関与させていくためには、インド、豪州、米国の域内民主主義大国との戦略的関係を強化する必要があると主張する。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;北朝鮮問題については、北の核開発問題は東アジア共同体形成と発展に対する重大な脅威であるとの観点から、六者協議を通じた包括的な解決に向けて努力するべきだと主張する。ここで「包括的」というのは、日本の場合、拉致問題の解決や日朝国交正常化交渉の進展なしに、核の問題だけが先行して解決されることはあり得ないということを意味する。また、六者協議は東アジアにおける多国間安全保障の枠組として非常に重要であり、仮に北の核開発問題が包括的に解決されたとしても、引き続き、六者協議の枠組を通じた東アジアの多国間安全保障の確保に向けた取り組みを続けるべきだと主張する。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;なお、東アジアにおける多国間安全保障の枠組としては、信頼醸成を目的としたＡＲＦ(Asian Regional Forum)と、北の核開発問題を解決するための六者協議があるが、これに加えて、東アジア安全保障フォーラムの設立を主張する。これは、東アジアにおいて伝統的な安全保障問題のみならず、人身売買、麻薬密輸、エネルギー安全保障、大量破壊兵器拡散、テロ対策、感染症等の非伝統的な安全保障上の課題に対応するため、アセアン＋６に米国を加えて、課題ごとに多国間での対応を検討するためのフォーラムとして構想されている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米国への期待&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その上で、田中は、東アジア共同体の形成と平和で安定的な発展において米国の存在が必要不可欠であるとして、米国の積極的な関与を求める。具体的には、上記の東アジア安全保障フォーラムを米国主導で進めること、東アジアにおけるルールに基づく秩序形成への参加、中国との対話の促進を求める。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米国は、伝統的に東アジア地域については、ハブ・アンド・スポークの二国間安全保障を通じた安定の確保と、政治・経済分野でも二国間交渉を中心としている。このため、東アジア共同体の形成については、米国を排除するいかなる共同体にも反対するという基本的な立場を維持しつつ、共同体形成の動きについてはとりあえず静観するというスタンスが強い。田中は、こうした米国の立場に対して、東アジア共同体は米国にとっても重要なチャンスであり、米国の政策をより地域に指向したものに変えるように求めている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;若干のコメント&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;以上、簡単に田中論文を概観した。今まで、アジアとの知的対話に多少なりとも関わってきた者にとって、田中論文の発想に基本的に異論はない。ただ、米国から見てみると、若干の違和感を感じる部分もある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;最大のポイントは、米国はすでに中国との戦略的対話を着々と進めており、その分野は安全保障、政治・経済のみならず、環境、エネルギー、技術移転など広範に及んでいると言うことだ。日本にいると見えないが、米中関係は着実に進展している。特に、中国の幹部候補生や党高官の子弟、そして近年は若手のビジネス・リーダー達が多数米国に留学していると言う事実を看過すべきではないだろう。彼らは帰国後も米国との対話チャンネルを担い、確実に米中関係を成熟させていく。日本は、第二、第三のニクソン・ショックがありうることを常に認識しておくべきだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;中国との関係では、同時に主要国の対中関係は常に変容していくことに留意すべきである。例えば、豪州のラッド新首相は親中派として有名であり、しかも現在の中国の旺盛なエネルギー需要、食糧需要を考えると、豪州にとって今後最も重要な交易相手国になる可能性がある。民主主義という価値観を共有しているだけで日豪間で戦略的な関係を築くことが出来るわけではないのだ。これは米国についても言える。前回のブログでマケイン候補の外交戦略を紹介したが、民主党候補、特にヒラリー・クリントン候補は米中関係を最も重要な二国間関係と表現するなど中国よりの姿勢を表明している。米中関係もまた変わりうるのだ。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;このような事実をふまえ、日本の役割としてさらに田中論文に付け加えることがあるとすれば、日中関係の強化だろう。日本は、対中ＯＤＡを削減したが、これにより中国との重要な対話チャンネルを失った。中国が経済発展の過程で直面している問題の解決にむけてＯＤＡを通じた協力を行うことは今後の日中関係の成熟化にとって必須のプロセスである。その際、従来型の援助のみならず、大学や研究機関、ＮＧＯを巻き込み、開発援助のみならず、知的交流や市民交流にまで広がるような支援を行うよう、発想を転換する必要があるだろう。その中には、例えば、グリーン・テクノロジーの移転や食品安全保証に関する法／体制整備なども視野に入れ、ビジネスや多様な政府機関も巻き込むようにすればさらにその効果は高いだろう。ＯＤＡを通じてこのように多様な中国との対話チャンネルを確保し、中国が日本を重要なアクターとして認識させて初めて、現在、米国が進めている米中戦略対話に日本が重要なアクターとして参加する資格を得ることが可能になる。こうしたプロセスなしに、日本が米国に中国への関与を働きかけても相手にされないだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;また、中国・インドの台頭をを東アジア共同体形成の過程からのみ捉えることの危険性も指摘しておきたい。中印の台頭は、20世紀型の国際社会システムがこのまま機能し続けるのか、それとも新たなシステムに変容していくのかと言う観点から考えなければならない。例えば、中国による積極的な対アフリカ援助が南北問題や開発援助問題に与える影響、中印の旺盛なエネルギー・食糧需要が世界市場に与える影響、中印の発展がグローバルな気候変動に与える影響等々、これは国際社会システムが許容し・その枠組で解決が可能な課題なのかどうかが常に試されるグローバルな課題なのだ。これを東アジア共同体の枠組の中で思考している限り、日本の国際社会における地位の低下は避けられないだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米中関係については、今後も引き続き機会を捉えて論じていきたい。</description>
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      <title>マケイン候補の外交戦略Ⅱ</title>
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      <pubDate>Tue, 1 Apr 2008 22:47:31 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/1_%E3%83%9E%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%80%99%E8%A3%9C%E3%81%AE%E5%A4%96%E4%BA%A4%E6%88%A6%E7%95%A5%E2%85%A1_files/DSCN4165.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object005_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;テロとの戦い&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マケイン候補にとって、テロとの戦いは、自身にとって最も重要な政策課題であるのみならず、今後予想される民主党候補との政策論争においても彼らとの違いを際だたせる重要な論点でもある。このため、今回の演説においても、最も力の入った部分になっている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まず、マケイン候補は、イスラム過激派によるテロリズムの脅威は、自爆テロというきわめて特殊な手段を使用している点と、米国民の安全に直接関わる脅威である点で、特別な脅威であることを強調する。テロとの戦いは、ブッシュ政権から引き続いて米国の中心的な政策課題であり、これを無視することは出来ない。このためには、現在、イラクとアフガニスタンにおいて行われている戦いは重要であり、両国が自らの力で平和と安定を維持し、民主主義的に運営される政府が出来ない限り、米軍は撤退すべきではないと主張する。今、両国から撤退することは、イラクとアフガニスタンの人たちを再び恐怖と混乱に陥れるのみならず、アルカイダ・ネットワークに活動の余地を与えることになるとして警鐘を鳴らす。このあたりは、リアリストとしてのマケイン候補の面目躍如の部分である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;但し、ブッシュ政権との違いは明確である。マケイン候補は、軍事行動至上主義であったブッシュ政権と異なる点を強調し、テロとの戦いにおいては、軍事力のみならず、パブリック・ディプロマシー、開発援助、法整備支援、経済的な機会の提供、インテリジェンス等を活用して総合的に対応することが必要であり、また、穏健イスラムを取り込むことの重要性を強調する。この点は、先日、ジョセフ・ナイ教授のグループが発表した「スマートパワー」報告の内容を想起させて興味深い。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;以上をふまえ、マケイン候補は、中東政策において従来取られてきた専制国家への支援は失敗だったことを認め、中東諸国を中心とした民主化支援の重要性を説く。その上で、「中東から中央アジア、インド亜大陸を経て東南アジアに至る民主主義の弧」を確立しようと訴える。これは、麻生元外務大臣の「自由と繁栄の弧」の主張にも通じる点があって興味深い。マケイン政権が誕生した場合、その外交政策のキーワードは、「民主主義の連盟」による「民主主義の弧」の確立になるのだろうか。その場合、現実主義と価値観外交とのバランスをどのように取るのか、今後の展開が注目される。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;グローバルな課題への対処：核不拡散、気候変動、人権等&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;これ以外に日本と関わりの深い課題としては、北朝鮮問題があげられるだろう。北朝鮮については、イランと共に核不拡散の観点から取り上げられている。マケイン候補は、核の不拡散と削減は、テロとの戦いとの関連でも重要であり、その意味でイランと北朝鮮の核開発問題に対しては断固たる措置を取ることを明言する。ロシアとの関係も含め、北朝鮮を巡る六者協議の枠組が仮にマケイン候補が大統領になった場合にどうなるか、これは日本としても注目すべき論点であろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;また、グローバルな気候変動の課題も現在の国際社会が取り組むべき重要な課題である。ブッシュ政権は、ユニラテラリズムを指向し、京都議定書の枠組から離脱したが、現実主義者のマケイン候補は、京都議定書に言及しつつグローバルな気候変動の課題に積極的に取り組むことを明記している。この点も、米国が責任あるリーダーとして国際社会に復帰する明白な意思表示として歓迎して良いだろう。但し、その際には、中国、インドという大規模な二酸化炭素排出国に応分の責任と負担を求めることも明記している。この点も、注目すべき論点となるだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;終わりに&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;以上、簡単にマケイン候補の外交演説を紹介した。米国の大統領選挙の争点は、現在、経済政策が中心となっている。おそらく、対イラク政策がかろうじて争点とはなりえても、これ以外の外交政策はあまり一般の米国民の関心の対象とはなりにくい。よく言われるように、米国の大統領選挙は、その結果が国際社会に大きな影響力を持つにもかかわらず、国際社会に関心を持たない米国民のみによる投票で決定される、きわめてバランスのわるい選挙なのである。その意味で、今回のマケイン候補の外交演説は大統領選挙の行方を決定するような性格のものではない。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;しかし、上に述べたように、対イラク政策、対中国政策、ＮＡＦＴＡの考え方等は今後十分に民主党候補との間で論点となりうるし、また、どこまで現実主義と保守主義の場欄を取るかという点はマケイン候補がどこまで幅広く共和党の票を掘り起こせるかという観点からも重要である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;さらに言えば、日本が今後国際社会でどのような役割を果たしていくのか、対米関係はもちろんのこと、対中関係、対ロ関係、北朝鮮問題への対応、東アジア地域統合をどのように進めていくか等々の外交政策の基本方針にも関わっていると言う点で重要であると思われる。今後も折に触れて大統領候補の外交政策を紹介していきたい。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マケイン候補の外交政策演説の全文&lt;a href=&quot;http://www.cfr.org/publication/15834/mccains_speech_on_foreign_policy_march_2008.html?breadcrumb=%2Fcampaign2008%2Fspeeches&quot;&gt;はこちらで&lt;/a&gt;見ることが出来ます。</description>
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      <title>マケイン候補の外交戦略Ⅰ</title>
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      <pubDate>Tue, 1 Apr 2008 21:34:05 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/4/1_%E3%83%9E%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%B3%E5%80%99%E8%A3%9C%E3%81%AE%E5%A4%96%E4%BA%A4%E6%88%A6%E7%95%A5%E2%85%A0_files/DSCN4166.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object004_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;マケイン候補の外交演説&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;オバマ候補とヒラリー・クリントン候補が不毛なつぶし合いを続けているのを尻目に一足早く共和党の大統領候補の椅子を手にしたマケイン候補は、この数週間、欧州・中東を歴訪して外交面での実績を積み重ね、確実に本選挙に向けての準備を整えつつある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;こうした中で、3月26日、マケイン候補はロサンゼルスのワールド・アフェアーズ・カウンシルにおいて包括的な外交政策に関する演説を行った。この演説は、今後の本選挙に向けた政策論争においてマケイン候補の外交政策の基本デザインとなると共に、仮にマケイン候補が大統領になった場合の外交政策の骨格となるものであろう。日本の新聞では、「マケイン候補は引き続きイラクにおける米軍の駐留を継続する意志を明確にした。」という文脈のみで報道されているようだが、この演説には対イラク政策のみならず、今後の共和党の外交政策の基本的な考え方が提示されていると思われるので、要点を紹介しておきたい。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;本演説のポイントは、（１）現実主義的理想主義者（Ｒｅａｌｉｓｔｉｃ　Ｉｄｅａｌｉｓｔ)、（２）ユニラテラリズムからマルチラテラリズムへ、（３）民主主義国家の連盟に基づき、自由、平和、市場経済を擁護し、中東から中央アジア、インド亜大陸を経て東南アジアに至る民主主義の弧を確保する、という3つの原則に要約できる。この原則に基づいて、アジア太平洋地域、欧州、中東、アフリカ、ロシア、米州に関する地域政策と、テロとの戦い、核不拡散、地球規模の気候変動等のグローバルな課題への対処についての基本方針が述べられている。以下、簡単に内容を見てみよう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;外交政策の基本哲学&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;演説の冒頭、マケイン候補はパールハーバーの思い出に言及する。軍人の家系の一員であるマケイン候補は、祖父や父親の記憶をたどりつつ、戦争の悲惨さに言及し、戦争反対への強い意志を表明する。しかし、同時に戦争という過酷な手段に訴えてでも守らなければならないものがあるということも事実である点に言及し、自身を戦争反対という基本理念を保持しつつも現実を直視する「現実主義的理想主義者」であるとする。これは、キッシンジャーに代表される共和党の伝統である現実主義に立脚しつつも、より価値の実現を追求する新保守主義的な要素が加味されていると言えるだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その上で、マケイン候補は、守るべき価値として、自由、平和、市場主義経済をあげ、このための民主主義国家による連盟の創設と、新たなグローバル・パクトを提唱する。ここで対象となっている民主主義国家とは、ＥＵ、インド、日本、オーストラリア、ブラジル、韓国、南アフリカ、トルコ、イスラエル等である。中国とロシアは、国際社会に大きな影響力を有する国ではあるが、民主主義国家の連盟からは排除されている。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;その上で、マケイン候補は、ブッシュ政権において追求されたユニラテラリズムを退け、「今日の国際社会におけるリーダーシップとは、偉大な国家として責任を引き受け、実現することを意味する。」「米国は、政治的、経済的、軍事的に強くなるのみならず、自らの大儀によって他の国を惹きつけ、自由と民主主義の価値を示し、国際市民社会のルールを擁護し、われわれが享受している平和と自由を増進するために必要なあらなた国際機関を作り上げることによってこのリーダーシップを実現する。」として、マルチラテラリズムへの復帰を明記する。モットーとなる言葉は、「国際社会において良き市民の役割を引き受けること（Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　Ｇｏｏｄ　Ｃｉｔｉｚｅｎｓｈｉｐ）」である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;アジア太平洋政策：日本とのパートナーシップを強化し、アジア太平洋地域の繁栄を目指す。中国との関係には留保。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ではこうした基本哲学に基づいて、どのような地域政策を展開するのであろうか。まずは日本にとっても関わりが深いアジア太平洋地域を見てみよう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;アジア太平洋地域については、「数十年間にわたり民主主義国家としてパートナーであった日本と共に、アジア太平洋地域において発展しつつある経済成長の機会を捉えることにより、２１世紀を米国とアジアの双方に平和と安定、自由をもたらす」として、日本とのパートナーシップを強調している。おそらく、大統領選挙をウオッチしているワシントンの日本大使館はこの言葉を聞いて驚喜していることだろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;他方、中国については、中国が主張する「平和的台頭」原則に言及しつつ、この原則は、①軍事力の透明化、②ビルマ、スーダン、ジンバブエなどの外れもの国家への対応についての国際社会への協力、③東アジアの地域統合プロセスにおいて米国をアジアから排除しようとする動きを止めること、等の具体的行動により証明される必要がある、とする。あくまでも、民主主義の同盟という基本哲学の中では、中国が政治的な自由化に向けて動かない限り、米中関係は暫定的な利害の共有はできても、価値の共有はできないと言う点を明確化しているといえるだろう。この点は、日本にとって良いメッセージを出していると思われる。もちろん、この背景には、昨年発表された第二次アーミテージ報告の影響が読み取れる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マケイン候補の対中政策は、経済的な発展のために中国との関係をより強調している民主党候補とは一線を画している。特に、ヒラリー候補は、フォーリン・アフェアーズに寄稿した論文において、「米中関係はもっとも重要な二国間関係」と歌い上げており、ヒラリー候補とのスタンスの差は明確だと言える。もちろん、ヒラリー候補も、今後、北京オリンピックに向けてチベット問題を始めとした中国の人権問題に対する国際社会の批判が高まり、さらに世界的な経済停滞の中で、中国の輸出指向型経済に批判が集中するようになれば対中政策を見直さざるを得ないと思われるが、仮にそうなったとしても、マケイン候補から政策の一貫性のなさを指摘される恐れがある。この点は、マケイン候補が先手を打ったと言うべきであろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米州については地域統合を強化。欧州とはグローバルな課題に共同で対処。ロシアへの懸念。そしてイラクへの駐留は維持。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;では、アジア太平洋地域以外はどうであろうか。駆け足で見てみよう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;米州については、明示的に言及されていないが、南北アメリカの統合を通じた繁栄を目指すと言うことで、ＮＡＦＴＡの強化を主張する。この点は、民主党候補が、ＮＡＦＴＡの見直しを公約にあげているため、今後の争点になりうると思われる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;欧州については、強く、信頼できるEUを歓迎し、強力なNATOを支持するとした上で、欧州と共にグローバルな課題を解決していく、とする。これは、一方でマルチラテラリズムへの復帰に向けた宣言であると共に、他方で、欧州に対して応分の責任の共有を求めると言うことも意味するのだろう。具体的には、テロとの戦いへの協力やイラク・アフガニスタン戦へのさらなる協力が求められる可能性がある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;なお、ロシアに対するマケイン候補の姿勢は厳しく、現在のロシアを、「ソ連崩壊後の復讐に燃えるロシア」と規定し、この危険性を訴えると共に、G８の拡大に関連して、「Ｇ８は市場経済と民主主義を信奉する国によるクラブであるから、ブラジルとインドは歓迎するがロシアは排除するべきだ。」としている。今後、対ロシア政策が米国の政策の中心的な柱の一つとして復活する可能性は高い。現実に、エネルギー安全保障、ＮＡＴＯ拡大、核兵器削減等の分野で、すでに米ロの対立は顕在化しつつある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;アフリカについては、友好国に対して政治的、経済的、安全保障上の支援を継続するが、但し、法の支配と透明性の確保は求めるとしている。なお、注目される中東政策については、テロとの戦いというコンテキストで言及されているのでグローバルな課題の中で取り上げたい。&lt;br/&gt;</description>
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      <title>日米イノベーターズネットワーク in Pittsburgh報告Ⅲ</title>
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      <pubDate>Sat, 29 Mar 2008 21:36:50 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/3/29_%E6%97%A5%E7%B1%B3%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF_in_Pittsburgh%E5%A0%B1%E5%91%8A%E2%85%A2_files/DSCF0198.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object003_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;ジャズ、即興、コミュニケーション&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;続いて、アンソニー・ブラウンという、作曲家・パーカッショニスト・民族音楽者・Ａｓｉａｎ　Ａｍｅｒｉｃａｎ　Ｏｒｃｈｅｓｔａｒａ代表と、ＭＣＧ　Ｊａｚｚプロデューサーのマーティー・アシュビィーによる対話。テーマはジャズ。ジャズが、なぜイノベーションに関係するかというのは、今までの報告でおおよそ皆さん見当がついていると思いますが、要するに、ジャズの即興というのがイノベーションに大きく関わっているという点ですね。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まずは、３人が壇上でいきなりジャズのセッションを始める。なかなか良い感じ。ほとんど何のリハーサルもなくいきなり始めたとのこと。それでもセッションが形になるところがジャズの良いところであり、これがポスト知識経済の本質でもある・・・と言う風に話は展開していきます。強引と言えば強引なんですが、聞いていると本当に面白いです。ある意味で、このセッションがもっとも印象的だったと言えます。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;話は基本的に、アンソニー・ブラウンが展開しました。彼によれば、ジャズこそはポスト知識経済を体現しています。理由は、&lt;br/&gt;（１）ジャズの即興は、コミュニケーション能力と並んで人類の普遍的な能力である。&lt;br/&gt;（２）ジャズの即興を通じてミュージシャンは対話し、創造することができる。最低限のルールさえ決まっていれば、ルールはそのたびに作られ、更新される。&lt;br/&gt;（３）ジャズは喜びである。喜びを通じて人は社会に参加し、創造的で革新的になることが出来る。&lt;br/&gt;（４）ジャズは民主的である。そこでは、すべての個人にそれぞれ創造的な役割が与えられる。しかも、個人がそれぞれ個人でありながら、全体としての創造が可能になる。&lt;br/&gt;（５）ジャズは自由である。ジャズは共通言語（リンガ・フランカ）であり、言語や国境の制約を受けない。しかも伝統に縛られることなく自由に新しい試みを行うことが出来る。&lt;br/&gt;というもの。確かに、ポスト知識経済のイメージが、ジャズのインプロビゼーションを通じて具体的に見えてくるような気がしました。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;禅仏教とイノベーション？&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;最後は、ソフィア・バンク代表の田坂さんによる講演。ポスト知識経済に生きる人間の倫理を禅仏教の教えと関わらせながらまとめてしまう展開には、聴衆から思わずため息が出る華麗さでした。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;田坂さんの論点は要約すると、ポスト知識経済において求められる倫理・資質は、個人の創造性、革新性であると同時に、自己実現、価値、共感能力、利他性、ボランタリズムなどが中心になるというもの。これは、従来の資本主義的な論理である利己的で利潤追求的な倫理・資質とは全く異なるものであるが、すでにＮＰＯやフィランソロピーへの関心の高まり、企業におけるＣＳＲや社員ボランティアの高まりによってすでに実践されつつあるというものです。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;確かに、現在、マーケット・エコノミーを補完するものとして、ボランタリー・エコノミーの役割に注目が集まっています。フリー・マーケットはその代表的な例ですが、例えば、社会的企業家に対して投資するソーシャル・ベンチャーも資本市場におけるボランタリー・エコノミーの例と言うことが出来ますし、ＮＰＯにおけるボランティア活動や企業のプロ・ボノなども、労働市場におけるボランタリー・エコノミーと言うことが出来そうです。ポランニーを持ち出すまでもなく、市場経済自身が歴史的に生成されてきた特殊な形態の経済ですから、これが、社会のニーズを満たさなくなれば新たな経済形態が登場するのは当然であり、そう言う意味では、今、ＮＰＯやＣＳＲやボランタリズムやフィランソロピーに対する関心が高まっているのは、単純に新古典派経済の失敗や構造改革路線の限界に対する反動ではなく、より長期的なマーケット・エコノミーからボランタリー・エコノミーへの歴史的転換という長期的な流れの中で捉えることが出来るかもしれません。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;教育におけるパラダイムシフト&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;田坂さんは、さらに続けて、このような新たな社会においては、教育においてもパラダイムシフトが起きていると言います。パラダイムシフトのポイントは、&lt;br/&gt;（１）コミュニケーションからシンパシー（共感）へ&lt;br/&gt;（２）知識から経験へ&lt;br/&gt;（３）学習から喜びへ&lt;br/&gt;の３点です。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;要するに、知識経済からポスト知識経済に移行すると、個人に求められる能力が、ただ知識を持っているだけではなく、これを自らのものにした上で、個人としてこれを創造的に活用し、社会に還元する能力を持たなければならなくなるために、より全人格的で個人の創造性を重んじた教育に変わる必要があるという主張です。そして、田坂さんの結論は、シンポジウムの会場となったマンチェスター・ビッドウェルこそが、この新しい教育パラダイムを実践する場所であるというものです。どうです、うまいですよね。みんな思わずなるほど、と納得していました。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;田坂さんは、最後に、キング牧師の有名な演説「I have a dream」を引用しつつ、彼のこの言葉が世界を変え、今や初の黒人大統領候補が生まれるかもしれない時代になったことを指摘します。「I have a dream」と言う言葉が、いわば「言霊」となって世界を変えたのだ、というのが田坂さんの考えです。そして、今、ポスト知識経済社会の帳に立って「Ｗｅ　Ｃａｎ　Ｃｈａｎｇｅ　ｔｈｅ　Ｗｏｒｌｄ　ｂｙ　言霊」という感動的なメッセージによってこのシンポジウムは締めくくられました。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ジャズ・セッション風景。中央が、アンソニー・ブラウン</description>
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      <title>日米イノベーターズネットワーク in Pittsburgh報告Ⅱ</title>
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      <pubDate>Sat, 29 Mar 2008 20:42:37 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/3/29_%E6%97%A5%E7%B1%B3%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF_in_Pittsburgh%E5%A0%B1%E5%91%8A%E2%85%A1_files/DSCF0192.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object002_1.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;「即興、創造、協働：21世紀のイノベーションを加速させる」&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;シンポジウムのテーマは、「即興、創造、協働：21世紀のイノベーションを加速させる」というまじめなもの。でも、そもそもこのプロジェクトは、従来の発想を根本から覆して全く新しい地平から社会を変えるためのイノベーションを目指す人たちのネットワークだから、普通のシンポジウムで終わるわけはない。出てくる人たちの話もユニークだし、そもそもスタイルも、およそシンポジウムらしからぬ、椅子に座って気軽に話し合う感じのものだったし、途中、即興でジャズの演奏まで入ってしまうと言う楽しさ。マンチェスター・ビッドウェルという場所も含めて、こういう自由な雰囲気の中から新しい発想が生まれてくるんでしょうね。とまれ、簡単に概要を報告しておきましょう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ダニエル・ピンク：ポスト知識経済の可能性&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;シンポジウムは、コーディネーターのＡＬＡＮ　Ｗｅｂｂｅｒが参加者と対話すると言う形で進められる。アランは、Ｆａｓｔ　Ｃｏｍｐａｎｙ　Ｍａｇａｚｉｎｅという新しいスタイルのウェブ・マガジンの創設者で編集長でもある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まず、アランから問題提起。19世紀以降、世界は、産業社会からポスト産業社会へと発展し、現在は、知識集約型産業が中心的な役割を果たす知識経済（Ｋｎｏｗｌｅｄｇｅ　Ｅｃｏｎｏｍｙ）になっているが、インターネットがＷｅｂ２.０に進化することにより、知識経済そのものが変質を遂げ、次の社会に移行しつつある。それはどのような社会になるだろうか？&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ダニエル・ピンクの回答は、「右脳革命」。従来の論理的でリニアな左脳に代わり、より芸術的で、直感や感性を重んじ、飛躍をいとわない「右脳」型のビジネスが中心となる社会になるだろういうのが基本的なコンセプト。なぜなら、Ｗｅｂ２.０によって、知識を蓄積し、これを囲い込むことのメリットが失われる一方で、製品の開発〜普及のサイクルがどんどん短縮され、常にイノベーションを図っていかなければ生き残っていけない社会になりつつあるからである。しかも、インドがルーティン・ワーク部分のプログラム開発を一手に担うことによってＩＴ大国として台頭してきたように、これから、ルーティン・ワークはグローバルにアウト・ソーシングされることになる。その中で、生き残るためにはまさにアウト・ソーシングできないイノベーションの部分で勝負するしかない、というのがダニエル・ピンクの主張である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ダニエル・ピンクの議論自体もとても面白いのだが、彼が出す事例がユニークである。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;例えば、彼は、医師の診断の９０パーセント以上は、イエス・ノーを組み合わせたアルゴリズムで表現できるから、医師の診断はルーティン・ワークであり、これは海外へのアウト・ソーシングやあるいは定型的なコンピューター・プログラムで代替可能だと主張する。但し、医師の診断の中には、そういうルーティン・ワークには回収できないある種のひらめきが必要とされる部分がある。風邪だと思われた症状の中に鳥インフルエンザのような感染症をいかに発見するかというのは、能力のある医師の直感や洞察にかかってくる。だからこそ、医師のトレーニングに、芸術を導入する必要がある、これが医師の右脳能力を高めるのだ。。。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;この議論は、もちろん、シンポジウムの会場となったマンチェスター・ビッドウェルが大切にする芸術性に通じています。なかなかうまいですね。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;コミケがもたらす新しいマーケット像&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ところで、ダニエル・ピンクは、日本のマンガの研究もしており、また彼自身、漫画家でもある。そのこともあって、彼は、日本のコミケ（コミック・マーケットの略。主に同人誌や個人誌の販売のためのマーケットだが多数の愛好家が集まり、市場規模も大きい。）のユニークさについても言及していて興味深かった。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ダニエル・ピンクによると、コミケと、そこで売られる個人誌それ自体がポスト知識経済を代表しているという。なぜか。コミケで売られる個人誌は、通常、商業誌で有名なキャラクターを題材にしてこれをさらにストーリーとして発展させたものである。この発想自体が、知識経済に特有の著作権という概念に異議申し立てを行うものであるし、同時に、あるキャラクターを別のコンテキスト（例えば、大人の女として恋もキャリアも追求したいと思っているちびまるこちゃんは一体どんな生活を送るか・・・）に置いたときに生まれる新たなストーリーを追求している点で、非常に右脳的である。さらに、コミケという場所自体が、消費者＝マンガの読み手と、生産者＝マンガの書き手が、お互いに作品を持ち寄り、交換することで二重の役割を演じ、消費者＝生産者という、まさにポスト知識経済を生きる新たな個人モデルを提供しているからである。。。。。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;確かに、Ｗｅｂ２.０社会においては、リナックスに代表されるオープン・ソースが中心的な役割を果たすことになり、著作権と言う概念が有効性を失うと共に、生産者と消費者が融合したところに新たな価値が生まれる。そのモデルが、コミケにあるという着眼点がまさにイノベーターズ・ネットワークの醍醐味なんでしょう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;館内にはギャラリーもある。ビル・ストリクランドの精神的な師であるフランク・ロスの作品が展示されていた。&lt;br/&gt;　</description>
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      <title>日米イノベーターズネットワーク in Pittsburgh報告Ⅰ</title>
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      <pubDate>Fri, 28 Mar 2008 19:55:16 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/3/28_%E6%97%A5%E7%B1%B3%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF_in_Pittsburgh_files/DSCF0170.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object001_3.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;日米イノベーターズ・ネットワークとは&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ニューヨークにあるジャパン・ソサイェティが数年前から実施しているプログラムの一つに、日米イノベーターズネットワークというものがある。日本と米国のイノベーターズ達に幅広く声をかけて、社会の変化のためにソーシャル・イノベーションを行おうという人たちのネットワーク作りを目指すというプロジェクトである。詳しくは、ジャパン・ソサイェティの&lt;a href=&quot;http://innovators.japansociety.org/&quot;&gt;サイト&lt;/a&gt;を見て欲しいが、メンバーがなかなかすごい。交流というとすぐに日本の歌舞伎の紹介とか日本の美術の紹介みたいな話になってしまうけれど、インターネットと衛星テレビの時代にそんな文化や芸術の紹介をしてもたかがしれている。むしろ、こういう社会的な影響力を持つ人たちのネットワーク作りとそれによる日米の協働の方がよっぽど日米関係の強化につながると思う。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;まあ、日米関係はともかく、この日米イノベーターズ・ネットワーク・プロジェクトの一つとして、ピッツバーグでシンポジウムが開催されるというので参加してきました。以下、概要を報告します。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マンチェスター・ビッドウェルとＣＥＯのビル・ストリクランド&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;シンポジウムの報告に入る前に、簡単にマンチェスター・ビッドウェルとＣＥＯのビル・ストリクランドについて紹介しておこう。マンチェスター・ビッドウェルというのは、ピッツバーグの低所得者向けの職業訓練を行っている施設である。そして、ビル・ストリクランドは1960年代からここをマネージしてきたＣＥＯである。低所得者向けの職業訓練校なんてそこら中にあるのにどうして・・・と思うかもしれないが、ここのユニークなところは、ビル・ストリクランドがそのカリスマ的な才能を発揮して、マンチェスター・ビッドウェルを世界的に有名な場所にしたところにある。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;とにかく、ビルの発想は変わっている。低所得者向けの職業訓練校と言えば、まず思いつくのは旋盤とか建築とかいわゆるブルーカラーの職業の技術を教えるところというのが一般的なイメージであろう。しかし、ビルがマンチェスター・ビッドウェルで教えているものは、そう言うものでは全くない。ここで学ぶことが出来るのは、陶芸（但し青少年のみ）、一流のフランス料理、蘭の栽培、最新鋭の化学製品開発技術などなどである。もちろん、対象は、ピッツバーグの低所得者層である。母子家庭の母親がフランス料理を学び、その子供が陶芸技術を学ぶ。もちろん、彼らは技術を習得するとそれぞれ就職していく。子供達は、陶芸を学ぶことで自己を発見し、ここに通う子供達のドロップアウト率はきわめて低いのみならず、彼らの多くが奨学金を得て大学や大学院の高等教育に進んでいく。従来の職業訓練校＝ブルーカラーのための技術習得という発想を完全にひっくり返して大成功したのがマンチェスター・ビッドウェルなのである。その基本的な哲学は、「人は芸術に触れることによって初めて全人格を回復し、個人として創造性と革新性を発揮することが出来る。」という信念である。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;新たなビジネス・モデル？&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マンチェスター・ビッドウェルは、現在、新たな職業訓練校のビジネス・モデルとして注目を集めており、米国内のみならず世界中で、同じような試みが始められている。その理由は簡単だ。マンチェスター・ビッドウェルのようなモデルが今国際社会で求められているからである。80年代に始まった新古典派流の自由主義経済路線は90年代のグローバリゼーションでさらに加速し、貧富の差の拡大と、特に若年層を中心とした大量の失業者層を生み出すことになった。他方、インターネットの普及に伴い、社会は知識社会化・情報社会化が進展し、職業に求められる知識や技術はより高度化し、ソフト化した。こうして、従来型の低所得者層向け職業訓練がうまく機能しなくなった中で、マンチェスター・ビッドウェルが新たな成功モデルを提供したのである。マンチェスター・ビッドウェルは、ビル・ストリクランドという天才の情熱が生み出したものだが、それが社会に受け入れられたのは、社会がそれを求めたからである。こうした試みは、ロスト・ジェネレーションという形で大量の若年失業者層を持ち、かつ日雇い派遣というサステイナビリティを完全に欠落させた就業形態を社会に組み込んでしまった日本社会がこれから１０数年間の間に直面せざるを得ない若年労働者の就業支援問題に対しても様々な示唆を与えてくれると思う。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ビル・ストリクランドについては、「Making the impossible Possible」という、本当に刺激的な半自伝があって、すごく面白いから是非紹介したいと思うのだが、それをやっているとピッツバーグの会議にたどり着けなくなるのでとりあえず前置きはこのあたりにしてシンポジウムの報告に入ろう。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;マンチェスター・ビッドウェル館内に飾られたキルト。芸術への配慮が感じられる。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;　</description>
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      <title>ハーバード大学社会的企業家会議報告（おまけ）</title>
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      <pubDate>Sun, 23 Mar 2008 18:35:18 -0400</pubDate>
      <description>&lt;a href=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC/2008/3/23_%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BC%81%E6%A5%AD%E5%AE%B6%E4%BC%9A%E8%AD%B0%E5%A0%B1%E5%91%8A%EF%BC%88%E3%81%8A%E3%81%BE%E3%81%91%EF%BC%89_files/DSCF0173_2.jpg&quot;&gt;&lt;img src=&quot;http://web.me.com/dragon.tree.0/Lessons_for_change/Blog/Media/object000_3.jpg&quot; style=&quot;float:left; padding-right:10px; padding-bottom:10px; width:67px; height:50px;&quot;/&gt;&lt;/a&gt;ブログを立ち上げようと思いつつ、だらだらと原稿を書いているうちに気がついたら3週間が経過してしまいました。情報の鮮度が落ちてしまうので、とりあえず公開することにします。ちなみに、この報告のほとんどはボストンへの往復や出張の際のアムトラック車中で書きました。やっぱり他の仕事をしながらブログを書くのはなかなか大変なんです。でも、アムトラックは、すべての座席にテーブルとコンセントが常備されているので私のような片手間ブロガーにはしばし誰にも邪魔されずに執筆に専念できる理想的な書斎になります。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;キャリア・フェアー&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ところでせっかくだから、キャリア・フェアーで紹介されていた社会的企業関係の団体を紹介しておきます。時間がないので説明はしませんが、それぞれ面白そうな団体です。ご関心がある方はネットで調べてみてください。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;■Dalberg Global Development Advisors&lt;br/&gt;　国際開発分野におけるコンサルティング&lt;br/&gt;■FSG Social Impact Advisors&lt;br/&gt;　フィランソロピーとＣＳＲ分野の総合的なコンサルティング&lt;br/&gt;■Common Good Careers&lt;br/&gt;　ノンプロフィット専門の人材紹介&lt;br/&gt;■Measuring Success, LLC&lt;br/&gt;　主に評価を通じたコンサルティングを行う&lt;br/&gt;■Mercy Corps&lt;br/&gt;　エイズ、環境、教育、健康、女性、子供等、開発分野で事業&lt;br/&gt;■Singlestop USA&lt;br/&gt;　貧困家庭向けに様々な公的扶助プログラムをアドバイス&lt;br/&gt;■Building Excellent Schools&lt;br/&gt;　学校設立のプロを養成するフェローシップを供与&lt;br/&gt;■Global Health, Education and Economic Developmen(H.E.E.D)&lt;br/&gt;　学生が主体で主にグアテマラでの開発援助を行う。&lt;br/&gt;■Teach for America&lt;br/&gt;　優秀な学生を米国の各地に教師として派遣&lt;br/&gt;■KIVA&lt;br/&gt;　開発途上国向けのマイクロファイナンス&lt;br/&gt;■MBAs Without Borders&lt;br/&gt;　開発途上国にＭＢＡ取得者を派遣&lt;br/&gt;■Prison Entrepreneurship Program&lt;br/&gt;　囚人に社会的企業のための経営教育を施し彼らの社会復帰を支援&lt;br/&gt;■Right to Play International&lt;br/&gt;　開発途上国の子供達にスポーツと遊びの機会を提供&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;この中では、Prison Entrepreneurship Programが特にユニークですね。パンフレットを見ると、ハーバードビジネススクールの卒業生が立ち上げたプロジェクトのようですが、「犯罪者は、麻薬取引などの非合法な事業で巨額の富を得ている。そう言う意味では、彼らは経営面で卓越した能力を持っている。刑務所にいる囚人に社会的企業経営のノウハウを伝えることで、彼らの経営ノウハウを社会に役立てると共に彼らの社会復帰を図る・・・」という発想は、とても面白いと思います。開発途上国の子供達にスポーツと遊びを教えるというのも楽しそうですね。社会的企業は価値をベースにしているので経営者のコミットメントが重要になります。そう言う意味で、自分が楽しめることや好きなことを取り入れるというのは必要なのかもしれません。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;ちなみに、会場でお目にかかった団体も紹介しておきます。もちろん、私がここでわざわざご紹介するまでもないのですが。。。。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;■Social Venture Partners Tokyo LLC&lt;br/&gt;　ベンチャー企業に対する小規模の投資を行う。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;おまけの写真&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;　ところで、冒頭の写真にあるように、この大会では、Ｔシャツとかカバンが配られます。結構書類とかを抱え込んで移動するから、このカバンはとても助かります。しかも、すべてフェアートレード商品。こういう細かい気配りが大会を盛り上げ、社会的企業に向けた気持ちを高めてくれる大きな要因なのかもしれません。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;　最後に、もう一つ写真を紹介します。これも大会で配布されたものです。なんだと思いますか？カメルーンで制作された笛です。Ten Thousand Villagesというフェアートレード団体からのお土産です。かわいいですね。くどいようですが、誰か、こういう大会を是非日本でも企画して欲しいと思います。&lt;br/&gt;&lt;br/&gt;</description>
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